精霊流しは耳栓必須
今回も3連休の中日の更新となりました。
そして、またしても天候が悪い。
我が長崎県はだんだんと雨と風が強くなり、今朝から避難所も空きだしています。
風がとても強く、ゴウゴウという音がよく聞こえる状況です。
お風呂には一応水を貯め、懐中電灯を出して、スマホはこまめに充電して。とりあえず、今できることをやっておこうと思います。
長崎に引っ越してきて半年が過ぎました。
長崎のお盆は、さだまさしさんの歌で有名な精霊流しというイベントがあります。
私はあの曲調のように、川に船やろうそくなどを浮かべて、しっとり幻想的に故人を偲ぶ感じなのかな、と思っていました。
しかし、長崎のお盆はイメージとは全く違いました。
精霊流しは、初盆の故人の魂を手作りの船に乗せて極楽浄土(海の方)まで運んでいく、長崎の伝統行事です。
その船は、初盆の親族が出すこともあれば、町内合同で出す船などもあります。船の形や飾りつけなどもさまざまです。
船を運んでいる道中は、運ぶ方々が爆竹を鳴らしまくります。
なので、この時期になると、コンビニに「耳栓あります」という張り紙が張られます。
「耳栓がいるくらい爆竹ならしまっせ!気ぃつけなはれや!」ということなのです。
お昼の15時頃から少しずつ船が道を通っていきだして、夜まで街はとても賑やかになります。
当日は道路は規制され、爆竹の大きな音と煙がすごいと聞いていたので、
3歳娘と喘息持ちの私は遠目から見物しようと思い、夜でなくお昼間に覗きに行ってみようと思いました。
当日、近くの広場では船が何隻も到着し、準備が行われていました。
黒く塗りつぶしているところには、『○○家』という感じで名前が書いてあります。
どの船もとても個性があって、故人を思って準備されてきた様子が伝わってきました。
そして、だんだんと道を歩く船の数が多くなり、そこらじゅうで爆竹の音がパンパン鳴り響いていましたが、
娘もだんだんその音に慣れてきて、船を運んでいる様子も見ることができました。
こちらの船は、お花がたくさんついていて、娘も「きれいだね~」と見とれていました。
爆竹を使う、と聞いていたので、「少しやんちゃなお祭りなんかな・・・」と身構えて見に行ったのですが、
音を鳴らしながらも皆さん暑い中で船を大切に運んでいる姿を見て、
形は違えどあの世に帰る魂を丁寧に送り出している想いが伝わってきました。
住むところが変われば、同じ日本でも触れる文化がまるで違って、
その土地の人柄や大切にしている想いを感じれることができました。
転勤族は正直寂しいし、一からのスタートは大変なことももちろんありますが、
新しい出会いや文化に触れるときは刺激的で、新しい価値観に出会えるのは面白くて、「転勤族も悪くないやん!」と思います。
最終的にどこにすむことになるのか、
いつ落ち着けるのかわからない不安もありますが、
今はとことん転勤を楽しみたいと思います。