知ってほしい。育児うつについて
核家族化が進んだ現代、仕事が忙しいなどの理由で、子育てをパパやママがほぼ一人で担っている家庭も少なくないでしょう。そのような場合に気を付けてほしいのが育児うつです。
気付かないうちに症状が進んで取り返しのつかない事態にならないよう、育児うつについてよく知っておくことは大切なことです。
そこで、知っておいてほしい育児うつの症状や原因、対処法などについてわかりやすくまとめてみました。
育児うつの症状とは
育児うつの代表的な症状は以下の通りです。
- 思考力が低下する
- 注意力が低下する
- 食事量が減る、または増える
- 他人と話をしたくない。
- 外出できない
- 思考が偏り、ネガティブな考えから抜け出せない
- 眠れない、すぐに目が覚める
こういった症状がすべてそろわなくても、いくつか当てはまる場合は育児うつの可能性があります。自分でちょっとおかしいな、前の自分とは違うかも、と感じたら育児うつを疑ってみることも必要です。
育児うつの原因や背景
育児うつの原因としては、子育てによる身体的な疲れとともに、精神的な負担や疲れがあげられます。
特にちいさな赤ちゃんは、夜泣きが続くなどでママやパパの睡眠が十分にとれない場合も多いもの。睡眠時間が減ってくると体の疲れが取れなくなり、それが精神的な疲労にもつながっていきます。
また、一人で育児をしなくてはいけない、まわりが育児に非協力的、といった状況はママやパパの身体的な負担を増大させ、精神的にも不安や孤独感を与えることになります。
そんな中、育児が思うように進まず悩んだり、育児の失敗はすべて自分の責任、と思い込んだりするようになると精神的に追い詰められていくことになります。
特に、完璧主義の人、自分の努力で困難を切り抜け成功を手にしてきた人、責任感の強い人などは、育児が思うようにいかないことで自分自身を責めてしまいがちです。
育児うつかもと思ったら
育児うつの傾向がみられても、育児に少しずつ慣れたり、子供の成長により睡眠が確保できるようになったりして、自然と回復していけば問題ありません。
しかし、様子を見ようと思っているうちに悪化して、最悪の場合は子どもに虐待してしまう、精神障害を引き起こすといったことも考えられます。
育児うつを軽減、予防するために、次のようなことを試してみましょう。
- お互いの実家の協力を得て身体的な疲れを取る
- 保健師、保育士、助産師などの専門家に育児の相談をしてみる
- 子どもの成長を記録し、頑張って育てた自分自身を認める
こういったことを試しても改善しない、あるいはすでにうつの状態がひどくなっている場合などは医療機関を受診しましょう。
育児うつは単なる育児疲れとは違います。自身が育児うつをよく知り、自分が育児うつではないか気を付けましょう。そして、周りの家族も育児うつについての知識を持ち、パパ・ママの様子を見守り、育児を一人に負担させないように協力しましょう。