自主性をもった立派な子供。6歳児のしつけの注意点について
6歳といえば、幼稚園の年長さんから1年生ぐらいにかけての時期です。できることが増え、行動範囲も広くなるころ。生活習慣もある程度整い、友達など家族以外の人との関わりも持てるようになります。その一方、親に対して反抗的な態度を見せるようになったりもします。
幼稚園から小学校に上がるちょっと微妙な年ごろの6歳児。しつけの注意点を見てみましょう。
芽生えた自主性を大切に
このころの子どもは自分でいろんなことができることに気づき、実行したいと願うもの。そんなせっかく芽生えた自主性を大切にしてあげましょう。
親から見ると、それじゃあ失敗するよ、もっとこうしたらいいのに、と思うことが多いと思いますが、すぐに手や口を出すのは控えます。もちろん、危険なことや社会的に間違ったことは止めてあげなくてはいけませんが、そうでない限り見守りましょう。
子どもは失敗することも大切な経験なのです。大人が何もかも教えたり、指示を出したりすれば、将来指示待ち人間を作るだけです。
子どもとのルール作りをする
自主性を大切にはしたいけど、どうしても親としてそれは困る、といったこともあるでしょう。たとえば、宿題をせずに遊びに行き、帰ってきてもいつまでも宿題をしない、とかゲームばかりして困る、といったことです。
そんな時は、ルールを作るようにしましょう。ただし、ルールを作るときも親がすべて決めてしまってはいけません。
親の意見を押し付けられた、と子どもが感じたら、守らなくなるでしょう。また、従順な子どもは親の意見に従い、自分の意見を持たなくなる恐れがあります。子供の意見を聞き、親の考えも話し、お互いに納得いくルール作りをしましょう。
この時、子どもは目の前のことしか見えていないので、親がこうすればこうなる、この方法ならこうなる、といろんなパターンを示し選ばせてあげるのもいいですね。そのうち子どもの方もそれならこれはどうか、と提案してくるようになるでしょう。
作ったルールを守れたらほめて、自己肯定感を高めてあげてください。もし守れない日が続くなら、ルールそのものを見直してみましょう。神経質な性格の子どもの場合、ルールを守れないことで自分を責めたり、ルールにとらわれて自分を追い詰めたりすることがないように気を付けてあげてくださいね。
叱るときのポイント
子どもを叱らなければならない時は、何がいけないのかをはっきりさせ、それを理解させるように叱りましょう。
また、何かしら理由があってしかられるような行為に及んだ、という場合もあります。6歳ともなればしっかり自分の言葉で説明もできるころです。頭ごなしに叱るのではなく、理由を聞き、なぜいけないか、どうすればよかったのか、などを分かりやすく説明してあげましょう。
気をつけたいのは、子ども自身の人格を否定するような言い方をしないことです。たとえば、「だから、あなたはダメなのよ」とか「そんなことをして馬鹿な子ね」というような言い方です。こういった叱り方は、子どもの自己肯定感を低くしてしまいます。
行為はダメでも子ども自身はダメじゃない、ということをしっかり伝えましょう。
6歳で大きくなった感じはしても、まだまだ甘えたい年頃です。撫でてあげたり、抱きしめてあげたり、スキンシップもまだたくさん必要です。
しつけを通して子どもの自主性を育てながらも、甘えてきた時はたくさん甘えさせてあげてくださいね。そうすることが、子どもの心の安定とのちの成長につながっていきます。